第251回 成功の素地は幼少期で決まる

2830552000年にノーベル賞を受賞した米シカゴ大学の
へックマン教授らの研究成果で、
脳の発達に関する注目すべき研究があります。

へックマン教授は、
就学前のアフリカ系米国人の
恵まれない子どもたちを対象に、
午前中の学校での教育と、
午後から先生の家庭訪問に対して
2年間の介入実験を行う「ペリー就学前計画」
という教育支援を行った効果を
明らかにしました。

結果、
同じような境遇にある子どもたち同士を
40歳になった時点で比較すると
介入実験を受けたグループは、
高校卒業の比率、所得、持ち家率が高く、
婚外子をもつ比率、生活保護受給率、
逮捕者の比率が低かったのです。

これは、介入を受けた子どもたちが
高い学習意欲をもったことが原因であり、
生後4ヶ月からの介入を行った
別の介入実験では、
知能指数 (IQ)も高まりました。

これらの、恵まれない子どもに対する
長期の介入実験の経済的な解析結果をもって、
へックマン教授は、
神経生物学者でスタンフォード大学教授の
クヌーズセン教授との
米国科学アカデミー紀要誌での共同論文で、
「経済的にも神経生物学的にも、
将来の労働力を強化し、
生活の質を高めるための最も効率的な戦略は、
恵まれない子どもたちの幼少期の境遇を
改善すること」

と主張しました。

これは、脳の発達メカニズムに関する
脳科学の研究結果の学際的な研究成果と
言えますが、
学校教育段階になって
恵まれない子どもたちに援助をしても、
就学以前の家庭環境が悪いと
あまり効果がない
ことも
明らかにされています。

米国の研究によれば、
就学前の段階できちんと教育を受けていれば、
学校教育での援助は大きな効果がある

といいます。

例えば、
親の所得階級による子どもの数学の学力差は、
6歳時点において既に存在し、
その学力格差はその後も拡大を続けます。

つまり、家庭環境に恵まれなかった子どもに、
学校教育以降でのみ援助しても効果がなく、
就学前段階での援助と組み合わせることが
重要だというのです。

こうした発見は、
脳の発達に関する研究成果とも対応すると
へックマン教授らは指摘します。

様々な認知能力・非認知能力の発達には、
その効果が最もよく現れる時期が
存在することが発達神経科学の研究で
知られています。

例えば、第2外国語の発音は、
12歳以下で学ばないと不完全になりますし、
白内障にかかって生まれた子供は、
生後1年以内に手術をしないと
視力を失うといったことです。

つまり特定の年齢層で発達すべき能力が
適切に発達しないと
その後の教育効果は小さい
ということです。

言い替えれば、
その成功の素地は幼少期に決まってしまう
といっても過言ではないのです。

幼少時に育った家庭環境が、
その後の学力や所得に決定的に大きな影響を
与えるということが
学問的に明らかにされている以上、
幼少期に恵まれない子どもへの
教育支援の重要性を私たちは認識する必要が
あります。

意思決定の仕組みと
脳の活動や脳の発達過程と教育の関連が
さらに明らかになっていけば、
それを前提に社会の仕組みを作ることが
必要になるかもしれません。

また、脳の発達過程が明らかになれば、
その発達の仕組みを組み入れた
効率的な教育投資や貧困対策の仕組みを
考えることも可能になるでしょう。

ヘーグルでは、
幼児・小学生の教育成果を最大化するため、
従来の手法に加えて右脳教育を
取り入れています。

子どもの中に眠っている潜在能力を引き出し、
さらに伸ばすのです。

7月5日より『親と子の共育大学』が
新スタートします。

また、PAD潜在能力開発が
7月から8月にかけて開講されます。

「右脳・左脳・心」をバランスよく育てる
ヘーグル教育について、
深く学んでいただきたいと思います。

親御様の理解が深まれば深まるほど、
お子様の成果も大きく確実に
なっていきます。

~志のある人間に
第235回『幼児教育の重要性』を参照~